Huelgoatの妖精、ひさしぶりの再会?!
3年前に訪れた《La forêt de Huelgoat》へ先日ふらっと行ってきました。
夏のバカンスシーズンのブルターニュは観光客で賑わいます。
「バカンスといえば南フランス!」のイメージから、「南フランスは猛暑だし、人だらけだし、、物価が高すぎるし、、、。涼しくて自然を満喫(お金がかからない)できるブルターニュいいよねー」。そう現実問題、この2,3年の物価上昇が凄まじく(イメージとしては生活費は日本の約2倍はします)庶民の暮らしは厳しく、でもバカンスのために働いてるフランスの方にとってはバカンスにはどうにかこうにかしてでも出かけるのです。
そんな事情とコロナパニックによる自然回帰が重なり人気となったブルターニュ。普段は静かな海も森もこのシーズンは人でにぎやか。《La forêt de Huelgoat》は有名な森なので人であふれているだろうからと私達は【日曜日の午前】をねらって行ってきました。この読みが当たったのかビックリするくらい人がいなくて「夏だけで儲けてるお店ばかりなのに大丈夫なのかなぁ」と心配になるくらいでした。
朝ゴハンを食べながら散歩しようということでブランジェリーへパン・オ・ショコラを買いに。どことは言いませんが正直言って「え?全然美味しそうじゃないんだけど、、、何?!高いっ!」って感じでした。残念、観光地あるあるです。
そして森へ入ります。森の中には解説の看板が立っていて伝説や歴史が書いてあります。
何度か訪れているNicoでもいつも人だかりだからと降りたことがなかった岩と岩の重なる洞穴へ、今回は一組のカップルしかいなかったので降りてみることに。
その名も《La Groutte du Diable/悪魔の洞穴》なんだか降りるのが怖くなる名前です。
この洞穴にも古い言い伝えがあり、遠い昔に洞穴に住み着いた悪魔がこの洞穴の深い所に冥界とのトンネルを繋げたり、その悪魔がこの地域の住人たちに酷いいたずらをしたとのこと。
オフィシャル看板の解説によると、Berrienの革命家が革命の敵である国王派の追っ手から逃げるために逃げ込んだ洞穴で、彼は自身の防御のために手には農業用の大きなフォークを持っていて赤い羽根が2枚付いたハットを被っていたそう。洞穴の中は暗くとても寒かったので、彼は枝で火をおこしました。そこに追っ手達がやってきます。追っ手達が洞穴へ降りようとした時、火の灯りを受け大きな岩に映された革命家の影を見たのです。
そう、追っ手は「悪魔だ!悪魔だ!!」と叫びながら逃げっていたそうな。
このように一つの場所をとっても色んな言い伝えや伝説がある森なのです。
他にもたくさん立て看板で説明がされていますが、私達らしく気ままに歩くことにしました。気ままに歩いていると自分の感覚で気付くことが多くなります。
そうすると小さな小さな木の赤ちゃんや苔の花(胞子体)、野生のブルーベリーの実の様子、木々のおしゃべり、様々な森の様子が見えてきます。
みなさんも、きっとこんなお散歩されたことありますよね?私はこのように森と繋がっている時、森の妖精の存在をほんのりと感じるのです。
今回の森のお散歩でも心がきゅんとする素敵な風景を見せてくれました。そしてこの日も妖精が私に受け取って欲しいのはこれねっという物を感じしっかり目から心に残してきました。その風景をみなさんへシェアしますね。
この木々はきっと昨年の大嵐の時に倒れてしまたんだと思います。倒れる前の状態では誰も気付かなかったであろう、この木々が花崗岩の上にいたことを。
少しの葉だけ纏った木の様子は枯れ始めているかのようだけど、命を感じる、強さを感じる。長い年月をかけて根を張ってきて遠くまで伸びた末端の細い根っこが周りの土から水や養分をまだ吸い上げている。次の命に繋ぐ準備を始めているのかな。この木はきっと今年も種を落とすのだろう。そして、その中からこの環境でも大きくなれる子が出てきた時、この木はその子の養分になるのだろう。清く。
私達、人間もこんな素敵な存在になれたらいいですね。
地球、この星に生きる有様を見せてくれたように思います。
やっぱりいるねっ、Huelgoatの妖精。
これも妖精の仕業?!
「違うよっ」妖精の声が聞こえたような。。。